保険適用となるケガ
整骨院で健康保険を使えるケガは「外傷性」で「急性または亜急性」の「出血を伴わない」ものです。具体的には以下の5つが挙げられます。
- 捻挫
- 打撲
- 挫傷(肉離れ)
- 骨折(医師の同意がない限り、応急手当のみ)
- 脱臼(医師の同意がない限り、応急手当のみ)
捻挫について
捻挫(ねんざ)とは、日常生活時において関節をひねった時に発生する筋肉と靭帯の損傷を指します。中でも、足首の捻挫が圧倒的に多いです。
足首は、人間の全体重を支えるには細く、構造上弱いものです。体重を支えながら運動を行うと、バランスも要求されるため、非常に疲労が蓄積しやすい関節です。そして足首は、構造上360度動く関節となっているために可動性が良く、いろいろな方向に動いて地面の状況に対応しやすい反面、そうした動きの中で痛める可能性も高い部分です。なお、足の裏のくぼみがない偏平足の場合は、余計疲労が蓄積しやすい傾向にあるので、足の捻挫の確率はそうでない方と比較して高くなります。
歩いている時に段差につまずいて足首を内側にひねってしまうと、その後足首が腫れてきて、うっすら内出血などがみられることがあります。足首の捻挫の95%以上はこの「内返し捻挫」というものです。スポーツ障害のひとつとしても有名で、サッカーやバスケットボールなど、走ったり飛んだりする競技中に発生しやすい傾向があります。球技でよく起こる「突き指」も捻挫の一種です。一度捻挫になると、関節に緩みが生じてしまいます。捻挫をしてしまった際にこの緩みを的確に処置しなければ、再び捻挫をしやすい状態、すなわち捻挫がくせになった状態ができあがります。放っておけば治りそうな捻挫でも安易に考えず、きちんと治療を受けましょう。
打撲について
打撲は「打ち身」ともいい、身体の一部をどこかにぶつけた場合に起こるケガのことです。
患部の付近に内出血(あおなじみ、あおたんとも呼びます)ができます。打ち身を起こしやすい場所としては、向こう脛(弁慶の泣き所と呼ばれる部分)、太もも、肩などです。これらの部分は比較的厚い筋肉で覆われているので、多少ぶつけたりしても骨には異常がないことがほとんどです。
打撲の重症度によっても変わってきますが、治療期間は軽度のものであれば2~3週間、重度のものでは1カ月~1カ月半程度です。
肉離れについて
太ももの肉離れは、ランニングや短距離走で多くみられ、表側よりも裏側のハムストリングスで好発します。
瞬発力を求められるスポーツの他、サッカーや柔道、ラグビーなどのコンタクトスポーツをしている際の接触によって起こりやすいとされています。ハムストリングスの肉離れを起こすと、損傷部位に圧痛、腫脹、内出血、筋の硬さ、触れることのできる凹みなどがみられます。重度の場合、横向きになって膝を伸ばすことが困難になります。また、立つこともできないほどの重度の場合は、かなりの範囲で筋肉の断裂を生じている可能性が高いです。ハムストリングスの強度の打撲の場合や、筋膜炎が生じている状態で無理な動作をした場合は、肉離れにつながる危険性もあるので注意が必要です。ハムストリングスの肉離れの好発時は、膝を曲げようとしている状態で急にふくらはぎが前に出た時や、ふくらはぎが振り出されてから地面に足が着く時、地面に足が着いている状態から離れる時だといわれています。
骨折について
骨折は、骨が折れたり骨が傷ついた状態のことをいいます。何かにぶつけたりして骨に強い力が加わって骨折する以外にも、持続的に強い力が繰り返されて蓄積することで骨折する「疲労骨折」というケースもあります。突き指や捻挫だと思っていても、実は骨折していたという場合もありますので、自己判断せずに早めにご来院ください。
脱臼について
脱臼(だっきゅう)は、スポーツ外傷を受けやすいスポーツ選手や運動部の学生、肉体労働者に発生しやすい症状です。骨と骨をつなぐ場所であれば、どこでも起こり得る症状ですが、主に肩、肘、指などに多いとされています。関節の靭帯を損傷する場合もあり、激しい痛みを伴うことがあります。
保険外診療となる症状
健康保険を使えないケガの例
- 原因や負傷した日時がはっきりしない痛みや違和感
- すでに治ったケガが再び痛み出したなどのケガの後遺症
- ひとつのケガに対して医療機関の治療と整骨院や接骨院の施術を並行して受けている場合
- 骨折や脱臼の応急手当後、医師の同意なく施術を続けている場合
- 症状の改善がみられないにもかかわらず施術を続けている場合
- 交通事故など第三者の行為によるケガ(加害者が施術費を負担)
- 業務中または通勤途上のケガ(労災保険適用)
長引く症状・繰り返す症状
ケガとは異なる慢性的な痛みや症状
肩こりや腰痛などの症状が長引いている方、治ってはまた痛くなってを繰り返している方は、当院へご相談ください。
基本的には保険適用外となりますが、当院では自費診療にて症状改善を図っています。
- 日常生活で生じる肩こり、腰痛、体調不良、疲労
- スポーツ後の筋肉痛
- 病気(リウマチ、五十肩、関節炎、ヘルニア、神経痛など)による痛みや違和感
- 医療機関で「異常なし」と診断された症状
保険診療も含めた当院の施術費用については、こちらをご覧ください。